カレーとミールスの楽しい食べ方~エリックサウスの場合~

カレーのかけ方

「そこからかよ!」と思われる方も多いかもしれませんが、今更ながら「カレーのかけ方」、これ意外と大事です。
昨今世の中には複数のカレーが同時にプレートに載ってくるというスタイルがミールス以外にもずいぶん増えました。そのスタイルは実に様々ですが、ここではあくまで「エリックサウスでは」「南インド料理としては」どう食べるのがベストか、を解説していきます。
プレートが到着したらまず、ライスを平らにならします。そしてカレーをライスの真上からかけます。山の形のままのライスに隣接させて周りに流すのではなくあくまで上からというのがポイント。ライスが日本米ではなくバスマティライスだとこれは特に重要です。なぜならバスマティライスの場合はカレーとライスをしっかり混ぜるのがインドの流儀だからです。
カレーをライスの上に最初からたっぷりかけてしまうか食べる分ずつ少しずつかけるか、それは食べ進める流れによってお好みでどうぞ。むしろここで大事なポイントはカレー同士が混ざらないように1種類ずつかけるという点です。特にノンベジ(肉や魚を使ったカレー)は他のカレーと混ぜないのが基本です。ただしベジ(菜食カレー)に関しては少し扱いが変わってくるので、その事は後半で解説していきます。

パパドの扱いとカトリの引越し

 最初にライスを平らにならすのと同時に大事なのはパパドの避難です。パパドをライスの湯気が当たらない位置に移動させるという事です。丸いままだと場所をとるので、ここで大きくいくつかに割ってしまうのがお勧め。そしてライスを広げ、なおかつパパドを避難させるだけのスペースが確保できない時はカトリ(小皿)をターリー(大皿)の外にどんどん出してしまってください。特にパーツの多いミールスではこのカトリの引越しは必須とも言えます。
 避難させたパパドは、カレーの合間に単独でかじったり、細かく砕いてライスにトッピングしたりします。カレーをつけて食べるのはあまりお勧めしません。パパドは主食ではなくあくまで「おかず」として扱います。

ミールスでは「本日の菜食」を選ぼう

後ほど解説しますがミールスの場合はカレープレートとは違ってカレー同士を適度に混ぜる事が重要になってきます。その時にドライアイテム(汁気の無い料理)の有る無しは楽しさに大きく関わってきます。ミールスでは1種類ないし2種類のカレーを自由に選ぶ事ができますが、ドライアイテムである「本日の菜食」はなるべく優先的に選択する事をお勧めします。特に汁気と旨味たっぷりのフィッシュカレーミールスではこの選択が極めて効果的です。
先程、カレーはライスの真上からかける、と書きましたが、この「本日の菜食」は例外でカトリから全部出してライスの脇に配置した状態から食べ始めるのがお勧めです。

ミールスの混ぜ方

ベジ(菜食)アイテムがその構成要素のほとんどを占める「ミールス」はカレープレートとは少し違い、適度に混ぜる事で楽しさが増します。かと言って、最初から全部混ぜてしまうとその楽しさは半分以下になってしまいます。最初はやはりカレーと同じようにあくまで1種類ずつをライスにかけて楽しみます。
その次の展開としてはミールスの主役とも言える「サンバル」と「何か」を組み合わせていきます。具体的に言うと、まずある程度の量のライスとサンバルを先にしっかり混ぜてしまい、そこに何か他のものを順次加えていくという事です。この辺りから特に「本日の菜食」がその威力を発揮し始める事でしょう。ただし肉などが使われたノンベジのカレーはもちろんその組み合わせの対象外。こちらはあくまで単独で楽しみます。ノンベジカレーはロティやターメリックライス(日本米)と合わせるのも個人的にオススメです。
そうこうしているうちにお皿の上はだいぶ混沌としてくるはずです。そうなったらいよいよ最後は全混ぜタイムです。カトリに残ったあらゆるアイテムを総動員して複雑な味わいを作り出す、言うなればクライマックスです。ただしこの時、ライスを少量でもよいので白いまま脇にキープしておいてください。理由はこの後にわかります。

ヨーグルトの扱いとミールスの締め方

ミールスにおいてヨーグルトは最重要アイテムのひとつです。カレー類とライスを混ぜる時にそこに少し加える事で味わいに厚みが出ますし、合間合間に単独でお口直し的に食べるのもまた良し。そして最もその真価を発揮するのがヨーグルトとライスを単独で混ぜたヨーグルトライスです。これだけだと塩味が無いのでそこで活躍するのが卓上アイテムのウールガイ(漬物)。ヨーグルトライスにウールガイをちょこっと乗せた物でミールスの最後を綺麗に締めるのは最高です。更にそこに砕いたパパドをトッピングしたりラッサムを少し垂らしたりすると素敵なアクセントに。いわば豪華な食事の最後をお茶漬けでサラっと締めるような感覚です。

ワダやウプマ、ドーサが付いたミールス

ミールスの種類によってはワダやウプマ、ドーサといったティファン(南インドの軽食)が付いてくる事があります。これらは基本的にココナツチャトニーとサンバルを付けて食べます。ご飯にかける分のサンバルがなくなっちゃう心配はご無用。このタイプのミールスではライスだけでなくサンバルやラッサムもお替り自由です。ガンガンお替りしてください。

ターメリックライス(日本米)やロティが付いたミールス

バスマティライスだけでなく日本米やロティが付いてくるパターンもあります。これらはいずれも肉系のカレー、特にバターチキンなどの濃厚なカレーによく合いますので、そういうカレーを選択している場合は先にこの組み合わせで先に全部食べきってしまうのが個人的にオススメです。特にロティは冷めて乾燥すると硬くなりやすいので早めが吉です。

最後に

いろいろ細かく書いてきて最後にこう言うのもなんですが、カレーもミールスも食べ方はあくまで最終的には自由です。ですが最初は騙されたと思ってぜひここに書かれたとおりにやってみてください。出発点として最高の体験をお約束します!

エリックサウスのオンラインショップでは、お店の味わいをそのまま冷凍。
お家でも南インド料理店そのままをお楽しみいただけます。